Ⅱ.所見からみた診断の進め方
1 眼瞼・眼窩・涙道・涙器 1)眼瞼腫瘤
小幡 博人
1
1埼玉医科大学総合医療センター眼科
pp.1077-1084
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000830
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眼瞼腫瘤にはさまざまなものがある。まず,腫瘤と腫瘍の言葉の使い分けを知っておく。腫瘍の定義は『細胞の自律的な増殖』であり,炎症性疾患や嚢胞は含まれない。よって,腫瘤のほうが腫瘍より広義な意味をもつ(図1)。腫瘍か否かはっきりしない場合は,腫瘤という言葉を用いる。そして,腫瘤を見たときには,炎症性疾患か,腫瘍か,嚢胞か,を考えるようにする(図2)。さらに,炎症性疾患なら,感染性か,非感染性かを考えることは,治療方針を立てるうえで重要である。
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