Ⅱ.所見からみた診断の進め方
1 眼瞼・眼窩・涙道・涙器 2)眼瞼下垂
中山 知倫
1
,
渡辺 彰英
1
1京都府立医科大学眼科学教室
pp.1085-1090
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000831
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眼瞼下垂は日常診療で診る機会の多い疾患のひとつであり,高齢者の増加に伴ってその頻度は増えつつある。眼瞼下垂はその名のとおり上眼瞼が下がり,瞼裂幅が狭くなった状態である。症状として上方の視野狭窄という視機能の問題と,整容的な問題がある。眼瞼の挙上を担うのは上眼瞼挙筋とMüller(ミュラー)筋である(図1)。上眼瞼挙筋は動眼神経により支配され,ミュラー筋は交感神経により支配されている。眼瞼下垂はこれらの筋や神経の障害が原因となる。
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