Ⅱ.所見からみた診断の進め方
1 眼瞼・眼窩・涙道・涙器 7)涙点の異常
佐々木 次壽
1
1佐々木眼科(坂井市)/金沢大学眼科学教室
pp.1117-1122
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000836
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涙点の位置はマイボーム腺開口部の鼻側,涙丘の約5.5mmから6.5mm耳側にある。上涙点は下涙点よりも0.5~1mm鼻側に位置する。その理由として上顎骨が前頭骨よりもより早く成長するため,あるいは涙丘の形態が反映されているためという説がある。涙点はその周囲にある5者に連続あるいは接触する。5者とは眼瞼皮膚,瞼結膜,涙小管,涙三角(涙液)および球結膜である。眼瞼皮膚と瞼結膜との境界部(mucocutaneous junction)および涙小管とは組織的に連続し,涙三角と球結膜とは組織的連続性はないが,接触しているので,それら5者の影響を受けやすい(図1)。
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