症例
特発性頸部リンパ漏の2例
宮下 紗衣
1
,
龍 泰治
,
高田 治美
,
浅海 吉傑
,
奥村 利矢
1市立砺波総合病院 放射線科
キーワード:
胸水
,
胸部X線診断
,
頸部
,
MRI
,
リンパ系疾患
,
病勢悪化
,
腫脹
Keyword:
Lymphatic Diseases
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neck
,
Pleural Effusion
,
Radiography, Thoracic
,
Disease Progression
pp.1799-1802
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017141477
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症例1は54歳女性で、朝から左肩の痛みを自覚し、昼に左頸部に違和感を覚え、腫脹しているのに気が付いた。原因不明とされ、抗生剤および痛み止めで経過観察とした。その後一旦軽快したが、2週間後に再増悪した。胸部単純写真、MRIにて左胸水の貯留を認めた。MRTDにて正常胸管を同定した。胸水穿刺を行うと、白色混濁、TG上昇を認め、乳糜の漏出を認めた。その後無治療で軽快し、現在まで再発はみられていない。症例2は41歳女性で、嚥下時の違和感を自覚し、その後左頸部の腫脹に気づいた。原因不明の頸部腫脹とされ、抗生剤と鎮痛剤の処方のみで経過をみていた。3日後に呼吸苦の症状を訴えた。胸部単純写真で左胸水の貯留を認め、胸水穿刺にて白濁の液体が採取した。TG上昇を認め、乳糜の漏出と診断した。その後無治療で軽快し、現在まで再発はみられていない。
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