症例
バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)変法にて治療した出血性十二指腸静脈瘤の1例
志賀 久恵
1
,
増田 裕
,
立石 秀勝
,
森永 圭吾
,
苅安 俊哉
,
高橋 信一
,
黒木 一典
,
似鳥 俊明
1杏林大学 医学部放射線医学教室
キーワード:
インターベンショナルラジオグラフィー
,
肝硬変
,
十二指腸鏡法
,
十二指腸疾患
,
出血
,
静脈瘤
,
CT血管造影
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
,
腹部CT
,
精巣静脈
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Duodenoscopy
,
Duodenal Diseases
,
Liver Cirrhosis
,
Hemorrhage
,
Varicose Veins
,
Radiography, Interventional
pp.1049-1053
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016374363
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症例は50歳男性で、下血を主訴に受診した。腹部造影CTでは、肝臓は変形し、LCパターンを呈した。十二指腸周囲に側副血行路の発達を認め、十二指腸下行脚から水平脚に静脈瘤がみられた。中等量の腹水を認めた。内視鏡検査上、十二指腸静脈瘤に明らかな活動性出血は認めなかった。輸血にて保存的に経過観察したが貧血の改善なく少量の下血が続いた。静脈瘤のサイズが大きいため内視鏡による硬化療法での治療は困難と考え、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)変法でのIVRを計画した。術中・術後に有害事象はなく、下血は治まり、貧血も改善した。IVR施行4日後のfollow up CTでは静脈瘤の消失、および腹水の増加を認めた。
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