診療
LAMN(low-grade appendiceal mucinous neoplasm:低異型度虫垂粘液性腫瘍)の画像的検討
前田 陽子
1
,
豊田 尚之
,
松浦 範明
,
太刀掛 俊浩
,
三好 裕美
,
清水 洋祐
,
富永 春海
,
畑中 信良
,
倉岡 和矢
,
谷山 清己
,
粟井 和夫
1国立病院機構呉医療センター中国がんセンター 放射線診断科
キーワード:
MRI
,
虫垂腫瘍
,
後向き研究
,
嚢胞腺癌-粘液性
,
嚢胞腺腫-粘液性
,
陽電子放射型断層撮影
,
マルチモーダルイメージング
,
腹部CT
Keyword:
Appendiceal Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Retrospective Studies
,
Cystadenocarcinoma, Mucinous
,
Cystadenoma, Mucinous
,
Positron-Emission Tomography
,
Multimodal Imaging
pp.427-434
発行日 2016年3月10日
Published Date 2016/3/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016250379
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
術後の病理組織学でlow-grade appendiceal mucinous neoplasm(LAMN)と診断された13例(女性11例、男性2例、平均年齢72.5歳)を対象に、画像的検討を行った。有症状例は4例(30%)、無症状例9例中3例は上行結腸癌を合併し、うち1例はCTで異常指摘可能で、2例は術中に虫垂腫大を指摘され、残り6例は他目的のCTで指摘された。LAMNの平均最大短径は26.8mm、長径は47.7mmであった。形態は上行結腸癌の2例を除き全例が緊満感で内部に粘液が充満していた。充実部分を4例で認め、根部虚脱を5例に認めた。3例で虫垂炎を合併し、うち1例で穿孔を認めた。有症状群の最大短径(平均46mm)は無症状群の最大短径(平均18mm)より大きい傾向であった。術前CEAの上昇を5例に認め、MRI施行3例で虫垂腫大と内部に液体貯留を認めた。内視鏡施行5例中3例で虫垂開口部に隆起性病変を認め、1例で虫垂根部虚脱を認めた。PET/CT施行3例では有意な集積を認めなかった。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.