特集 角化症・炎症性角化症
間質性肺炎の既往をもつ関節症性乾癬に生物学的製剤が奏効した1例
小田 隆夫
1
,
村松 伸之介
,
加藤 裕史
,
西田 絵美
,
森田 明理
1名古屋市立大学 大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学
キーワード:
PUVA療法
,
関節炎-乾癬性
,
再発
,
手関節
,
関節痛
,
肺炎-間質性
,
Secukinumab
Keyword:
Recurrence
,
PUVA Therapy
,
Arthritis, Psoriatic
,
Wrist Joint
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Arthralgia
,
Secukinumab
pp.443-446
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233469
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
57歳男性。2000年頃より皮疹が出現し、2008年に近医にて尋常性乾癬と診断された。関節痛を認めたことからメトトレキサートの内服を開始したが、2013年に間質性肺炎を発症したため同薬剤を中止した。その後、活性型ビタミンD3製剤による高カルシウム血症に起因した腎機能障害が出現したり、エトレチナートも悪心のため内服困難であった。治療の合併症が多く、皮疹のコントロールが不良のため、2015年1月に紹介となった。初診時所見より関節症性乾癬と診断され、PASIスコアは18.4と重症であったため、PUVAバス療法を施行したところ、PASIスコアは0.3に低下し、皮疹と関節痛は改善傾向にあった。しかし、その後は皮疹と関節痛が増悪したため、生物学的製剤としてセクキヌマブを導入した結果、PASIスコアは投与初回の20.6から投与7回目で0となり、現在は疼痛なく良好に経過している。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.