治療
バイオスイッチ11症例を含むインフリキシマブ投与45例およびウステキヌマブ投与45例の乾癬に対する使用経験
伊藤 圭
1
1JR札幌病院 皮膚科
キーワード:
関節炎-乾癬性
,
乾癬
,
結核-腹膜
,
視覚障害
,
胆嚢腫瘍
,
肺腫瘍
,
白血球減少症
,
治療成績
,
Infliximab
,
肺炎-間質性
,
Ustekinumab
,
乾癬-膿疱性
,
紅皮症-乾癬性
Keyword:
Ustekinumab
,
Infliximab
,
Gallbladder Neoplasms
,
Leukopenia
,
Lung Neoplasms
,
Psoriasis
,
Peritonitis, Tuberculous
,
Vision Disorders
,
Arthritis, Psoriatic
,
Treatment Outcome
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.357-363
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014237173
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乾癬治療において12ヵ月以上経過観察できたインフリキシマブ(IFX)投与患者45例(男性27例、女性18例、導入時年齢24~76歳、平均年齢51.5±12.4歳)とウステキヌマブ(UST)投与患者45例(男性35例、女性10例、年齢19~86歳、平均年齢53.0±17.0歳)を対象に生物学的製剤の有用性とリスクについて検討した。その結果、1)乾癬の病型はIFXでは尋常性乾癬が12例、関節症性乾癬が19例、嚢疱性乾癬が11例、乾癬性紅皮症が3例であった。USTでは尋常性乾癬が30例、関節症性乾癬が9例、嚢疱性乾癬が2例、乾癬性紅皮症が4例であった。2)導入前治療はIFXでは光線療法が24例、エトレチナートが14例、シクロスポリンが7例、メトトレキサートが7例、他の生物学的製剤からの変更(バイオスイッチ)が3例であった。USTでは光線療法が29例、エトレチナートが10例、シクロスポリンが11例、メトトレキサートが4例、バイオスイッチ8例であった。3)生物学的製剤導入時におけるベースラインの改善率はIFXでは14週(77.9%)、54週(70.2%)、102週(61.8%)、158週(76.3%)であり、USTでは16週(74.3%)、52週(81.4%)、100週(83.6%)であった。4)効果不十分または有害事象発現までの期間はIFXでは13例で平均36.2±29.2週、USTでは7例で43.4±22.7週であった。5)有害事象としてはIFXでは間質性肺炎が6例、結核性腹膜炎・視力障害・白血球低下が各1例であった。一方、USTでは関節炎増悪・胆嚢癌・肺癌が各1例であった。
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