症例
虹彩毛様体炎を合併した関節症性乾癬の1例
藤原 明子
1
,
西田 絵美
,
加藤 裕史
,
伊藤 えりか
,
古橋 卓也
,
齋藤 稚代
,
金子 夏美
,
澤田 啓生
,
森田 明理
1名古屋市立大学 加齢・環境皮膚科学
キーワード:
関節炎-乾癬性
,
虹彩毛様体炎
,
Infliximab
,
光干渉断層撮影
,
細隙灯顕微鏡検査法
Keyword:
Infliximab
,
Slit Lamp Microscopy
,
Iridocyclitis
,
Arthritis, Psoriatic
,
Tomography, Optical Coherence
pp.1719-1723
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077894
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46歳女性。14歳時より頭部に鱗屑を伴う紅色局面が出現し、これが手足に拡大、近医にて尋常性乾癬と診断され、ステロイド外用剤や外用PUVA療法などで治療が行われていたが、38歳時より手指、手関節の関節痛が出現した。また、43歳時には膝・肩関節の疼痛、眼痛、視力低下が出現し、著者らの施設にある眼科および皮膚科へ紹介となった。初診時、全身には鱗屑および浸潤を伴う紅色局面を認め、眼科所見では左虹彩毛様体炎が認められた。また、骨シンチでは右肩鎖関節、両膝関節周囲、L1右側、L2左側、両仙腸関節、両側恥骨結節に異常集積が認められた。以上より、本症例は虹彩毛様体炎を合併した関節症性乾癬と診断された。治療は皮疹に対してはPUVAバス療法が行われ、虹彩毛様体炎に対してはステロイドの点眼が行われたが、46歳時に虹彩毛様体炎の悪化、皮疹の拡大も認められた。そこで、インフリキシマブの投与を開始した結果、眼症状および皮疹は改善した。
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