症例
Stevens-Johnson症候群の経過中に広範な紫斑を呈したヘパリン起因性血小板減少症の1例
菅原 基史
1
,
井川 哲子
,
沼田 香央里
,
飯沼 晋
,
島村 智恵
,
菅野 恭子
,
山本 明美
1旭川医科大学 皮膚科学講座
キーワード:
Heparin
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson症候群
,
Warfarin
,
血小板減少症
,
紫斑病
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
静脈内注射
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Therapy, Combination
,
Injections, Intravenous
,
Heparin
,
Purpura
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Thrombocytopenia
,
Warfarin
pp.219-222
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017215729
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83歳女性。脳梗塞後遺症の痙攣、意識消失のため近医の脳神経外科に入院した際、バルプロ酸ナトリウムが投与されたが、内服開始10日目より発熱ほか、口腔内と外陰部のびらん、体幹・四肢の紅斑が出現したため紹介となった。臨床経過および病理組織像よりStevens-Johnson症候群と診断され、口腔内のびらんと疼痛が強くワルファリンカリウムを含めた内服ができないためヘパリンを静注投与したが、3日後に体幹・四肢に斑状紫斑が出現した。血液検査を行なったところ、血小板減少、HIT抗体陽性からヘパリン起因性血小板減少症と診断され、ヘパリンの中止にて血小板数の改善および紫斑の消失がみられた。
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