特集 ウイルス感染症 最近の動向
インドネシアのバリ島で感染したチクングニア熱の1例
矢野 優美子
1
,
高崎 智彦
,
河瀬 ゆり子
1東芝病院 皮膚科
キーワード:
Acetaminophen
,
チクングニヤウイルス
,
旅行
,
RT-PCR法
,
インドネシア
,
輸入感染症
,
チクングニヤ熱
,
バリ島
Keyword:
Acetaminophen
,
Chikungunya virus
,
Indonesia
,
Travel
,
Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
,
Chikungunya Fever
pp.1661-1664
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077884
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
59歳女性。インドネシアのバリ島旅行中に蚊に刺され、5日後に発熱ほか、頭痛、全身の紅潮、四肢の筋肉痛、四肢大小関節の疼痛に加え、掌蹠の腫脹が出現したため、著者らの皮膚科へ受診となった。血中のウイルス特異的遺伝子配列およびIgM型の抗チクングニア抗体の存在から、本症例はチクングニア熱と診断された。治療は解熱鎮痛薬内服のみで、発症から約10日後には関節痛を除く他の症状はすべて改善した。尚、関節痛の改善には約6ヵ月を要した。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.