症例
重度脊髄症をきたした脊髄髄内悪性リンパ腫の1例
佐藤 崇司
1
,
神谷 光史郎
,
古矢 丈雄
,
太田 聡
,
國府田 正雄
1千葉大学 大学院医学研究院整形外科学
キーワード:
Gadolinium
,
硬膜
,
MRI
,
腫瘍播種
,
鑑別診断
,
生検
,
脊髄疾患
,
脊髄腫瘍
,
X線CT
,
椎弓切除術
,
頭頸部腫瘍
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
致死的転帰
,
陽電子放射型断層撮影
,
マルチモーダルイメージング
,
人工硬膜
Keyword:
Biopsy
,
Dura Mater
,
Diagnosis, Differential
,
Head and Neck Neoplasms
,
Laminectomy
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasm Seeding
,
Spinal Cord Neoplasms
,
Spinal Cord Diseases
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Fatal Outcome
,
Positron-Emission Tomography
,
Multimodal Imaging
,
Gadolinium
pp.239-242
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016167427
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57歳男。歩行障害、排尿障害を主訴に、近医のMRIにて脊髄髄内病変を指摘され、精査加療目的に当院紹介入院となった。単純X線・MRI・PET-CT所見より、脊髄髄内腫瘍による脊髄障害を考え、診断治療目的に腫瘍摘出術を施行した。術中所見では腫瘍と正常脊髄との境界は不明瞭で、術前画像から明らかに病変部であると考えられた部位で軟膜を切開し、腫瘍を部分摘出した。病理組織学的にdiffuse large B-cell lymphomaで、脊髄髄内悪性リンパ腫と診断された。診断確定後に全身検索を行ったところ、視床下部実質内に造影効果のある腫瘍を認め、髄腔内播種と診断した。術後も症状は改善せず、化学療法を計画したが、本人・家族が積極的治療を望まず、対症療法を行ったが、術後約3ヵ月で黄色ブドウ球菌による敗血症のため死亡した。
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