発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019469
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症例は73歳女性で、上部消化管の定期検査で受診した。高血圧症、胃食道逆流症で内服治療を受けている。上部消化器内視鏡検査で、十二指腸下行部の十二指腸乳頭の口側に白色顆粒状病変を認めた。一部、粘膜下腫瘍様隆起やケルクリング粘膜襞の腫大も認めた。生検で濾胞性リンパ腫grade Iと診断した。十二指腸濾胞性リンパ腫grade I、stage Iと診断し、経過観察となった。6ヵ月後の内視鏡検査で、一部壁の肥厚と正常粘膜の低い隆起を認めたが、白色顆粒状病変は消失していた。14ヵ月後の内視鏡検査では、壁の肥厚や粘膜の隆起も消失し正常化し、生検でもリンパ腫の所見は認めなかった。22ヵ月後の観察でも正常のままである。
©Nankodo Co., Ltd., 2015