特集 膠原病
シルデナフィルクエン酸塩が著効した全身性強皮症に伴う難治性指尖潰瘍の1例
井ノ口 早苗
1
,
簗場 広一
,
中川 秀己
1東京慈恵会医科大学 皮膚科学講座
キーワード:
DNA Topoisomerase I
,
強皮症-全身性
,
経口投与
,
皮膚潰瘍
,
皮膚疾患-手部
,
Sildenafil
Keyword:
Administration, Oral
,
Sildenafil Citrate
,
DNA Topoisomerases, Type I
,
Hand Dermatoses
,
Skin Ulcer
,
Scleroderma, Systemic
pp.169-172
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016168056
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43歳女。2005年より両側手掌、手背の紅潮、手の皮膚硬化が出現し、2006年2月に当科を受診した。臨床検査・病理組織像・胸部画像所見より、抗トポイソメラーゼI抗体陽性びまん性皮膚硬化型の全身性強皮症(SSc)と診断した。2008年より多発性指尖潰瘍が出現し、ベラプロストナトリウム、サルポグレラート塩酸塩、トコフェロールニコチン酸エステルの内服を行うも難治であった。2014年1月より、シルデナフィルクエン酸塩の内服を開始したところ、約2ヵ月で潰瘍の著明な縮小、上皮化がみられ、約半年後にはすべて上皮化が得られた。
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