特集 水疱症・膿疱症
多クローン性γグロブリン血症に続発した水疱性類天疱瘡の1例
福長 美幸
1
,
内山 真樹
,
坪井 良治
,
三橋 善比古
,
長谷 哲男
1東京医科大学 皮膚科
キーワード:
ELISA
,
高ガンマグロブリン血症
,
再発
,
免疫組織化学
,
類天疱瘡-水疱性
,
偽リンパ腫
,
致死的転帰
Keyword:
Enzyme-Linked Immunosorbent Assay
,
Hypergammaglobulinemia
,
Immunohistochemistry
,
Pemphigoid, Bullous
,
Recurrence
,
Fatal Outcome
,
Pseudolymphoma
pp.26-30
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149786
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81歳男。10ヵ月前より頭頸部、両腋窩、体幹の浸潤性紅色局面が出現し、近医にてステロイド外用薬による加療を受けるも改善せず、当科紹介となった。臨床検査および病理組織・免疫組織化学的所見より形質細胞浸潤を伴う偽リンパ腫と診断したが、1週間後に体幹・四肢の広範囲に紅斑と緊満性水疱が出現した。再度施行した病理組織学的所見およびELISA法から、多クローン性γグロブリン血症、偽リンパ腫に併発した水疱性類天疱瘡(BP)の診断が確定した。ステロイド内服を開始したところ、BPおよび偽リンパ腫は改善したが、BPの再燃とともに消化管出血を併発して死亡した。
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