症例
上腕骨遠位部骨折における繰り返すプレート周囲骨折の1例
綾部 真一
1
,
土田 芳彦
1湘南鎌倉総合病院 外傷センター
キーワード:
X線診断
,
内固定法
,
骨粗鬆症
,
骨板
,
上腕骨骨折
,
転倒・転落
,
骨折-補綴物周囲
Keyword:
Accidental Falls
,
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Osteoporosis
,
Radiography
,
Periprosthetic Fractures
pp.117-120
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017161092
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
52歳男。知的障害にて施設内入所中に転倒受傷した。X線像にて左上腕骨遠位部にAO分類13-A3の関節外骨折を認め、受傷2日目にdouble plateにて固定術を施行した(Synthes VA-TCP使用)。初回手術後6週経過時、左手を使用しないことに施設の職員が気づき当院を再診したところ、左上腕骨遠位のプレート近位端に骨折を認めた(AO分類12-A1)。初回の骨折部はまだ骨癒合が得られておらず、初回骨折部と今回骨折部の両方に対し内固定を行う必要があったため、初回骨折固定時に使用したSynthes VA-TCPと同規格で長いプレートを使用して再固定術を施行した。再手術後12週経過時、再び左上腕部痛を訴え再受診となり、左上腕骨近位部のプレート端に骨折を認めた(AO分類12-A1)。初回骨折部は骨癒合が得られていたため、前回のプレートにoverlapする形でtwisted PHILOS long plateを上腕骨前方にあてがい固定した。その後整復位は保持され、再骨折は認めていない。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.