発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012350831
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症例1は81歳女で、右大腿部痛を主訴とした。症例2は76歳女で、左大腿部痛を主訴とした。症例1は右人工股関節全置換術(THA)、症例2は左THAの既往があり、各々THAの弛みのため再置換術が行われていたが、屋内で転倒して受傷した。X線像所見より、2例は高度の骨脆弱を伴う大腿骨ステム周囲骨折Vancouver分類typeB1と診断し、同部位に頻回の手術歴があることや手術侵襲を加味して腓骨自家骨移植とロッキングプレートを用いた骨接合術を行った。その結果、周術期および術後1年の経過は概ね良好で、腓骨採取部の愁訴は認めていない。本法はimpaction bone graftや再置換などにも併用可能であり、同種骨プレートが使用できない施設においても、骨脆弱を伴うPPFに対する有効な治療法の一つであると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012