手術
肩関節前方不安定症に対するdouble anchor footprint fixation法 当院での手術方法の工夫
橋内 智尚
1
,
井上 和也
,
江川 琢也
,
酒本 佳洋
1西奈良中央病院 整形外科
キーワード:
肩関節脱臼
,
関節鏡法
,
リハビリテーション
,
治療成績
,
スーチャーアンカー
,
Bankart法
,
不安定肩
Keyword:
Arthroscopy
,
Rehabilitation
,
Shoulder Dislocation
,
Treatment Outcome
,
Suture Anchors
pp.105-109
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017161090
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著者らは、鏡視下Bankart修復術の一つであるdouble anchor footprint fixation(DAFF)法においてカーブタイプのアンカー挿入ガイドを用いて神経血管索を避けるアプローチを考案した。肩関節前方脱臼後に前方不安定症が生じていた17例17肩(男15肩・女2肩。手術時年齢15~47歳)を対象として治療成績を検討した。Bankart lesion修復方法は、肩甲骨関節窩前方と前下方の2ヶ所にDAFF法を行い、下方と前上方はsuture anchor法とした。術後は肩関節下垂位内旋位固定を3週間行った。リハビリテーションは手術翌日より手指、手関節、肘関節の可動域訓練を開始し、2週目より他動運動、3週目より自動運動を開始した。全例において神経血管損傷は発生しなかった。日本肩関節学会肩関節不安定症評価法スコア、Rowe scoreは術後に有意に改善した。スポーツ復帰は完全復帰9肩(81.8%)、不完全復帰2肩(18.2%)で、スポーツをやめた患者はいなかった。なお、再脱臼、術後合併症は認めなかった。
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