手術症例報告
血管浸潤を伴う頸胸境界部転移リンパ節を有する食道癌に対するtransmanubrial approachによる郭清 2例報告
李 栄柱
1
,
形部 憲
,
橋場 亮弥
,
藤原 有史
,
岸田 哲
,
大杉 治司
1大阪市立大学 大学院消化器外科
キーワード:
頸動脈疾患
,
血管外科
,
鎖骨下動脈
,
腫瘍侵入性
,
リンパ行性転移
,
食道腫瘍
,
扁平上皮癌
,
リンパ節郭清
,
血管腫瘍
,
総頸動脈
,
内頸静脈
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Carotid Artery Diseases
,
Esophageal Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Invasiveness
,
Subclavian Artery
,
Vascular Surgical Procedures
,
Carotid Artery, Common
,
Vascular Neoplasms
pp.197-203
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/J00620.2016185095
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頸胸境界部に転移リンパ節を認めることは稀ではなく、また、頸部・頸胸境界部の内頸静脈、総頸動脈、鎖骨下動静脈にリンパ節転移巣が浸潤することも稀ではない。このような症例に対しては、まず化学放射線療法が選択されることが多いが、必ずしも病変が消失するとは限らず、集学的治療としての救済手術が必要となる場合もある。著者等は、頸胸境界部での血管浸潤が強く疑われる転移リンパ節を有する食道癌患者においては、術後の肩関節機能の温存および安全な術野の確保が可能なtransmanubrial approachが有用と考え、2014年6月から導入した。これまで左右1例ずつに施行し、両例とも良好な術野のもと安全に手術を遂行できたので、その詳細を報告した。
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