診療
当院でのレボノルゲストレル放出子宮内システム(LNG-IUS)の導入報告
森崎 秋乃
1
,
大井 仁美
,
坪内 万祐子
,
井上 基
,
舟木 紗綾佳
,
秋山 誠
,
山田 義治
,
山本 浩之
,
藤原 葉一郎
1京都市立病院 産婦人科
キーワード:
月経過多
,
薬物添加子宮内避妊具
,
Levonorgestrel
,
治療成績
Keyword:
Intrauterine Devices, Medicated
,
Menorrhagia
,
Levonorgestrel
,
Treatment Outcome
pp.739-743
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016353386
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著者らは今回、LNG-IUS導入から12ヵ月間の過多月経診療の状況とLNG-IUSの使用症例について報告した。1)期間中に過多月経を主訴に受診した58例を検討すると、平均年齢は43.6歳で、器質的疾患なしが16例、筋腫合併が34例、腺筋症合併が6例、内膜ポリープ合併が2例であった。2)当初の主な治療方針は外科的治療が23例、経過観察のみが12例、貧血治療のみが8例、LNG-IUSが6例、GnRHアゴニストが6例、OC/LEPが3例であった。3)上記の初診患者を含めて著者らの施設でLNG-IUSを導入した患者は9例で、うち挿入を継続中の患者は4例(44%)であった。4)LNG-IUS継続中の患者は全例で過多月経や月経困難症の改善傾向を認めており、LNG-IUSは有効な治療法と考えられた。尚、挿入後の痛みや不快感で抜去を希望された患者は2例(22%)、また自然に脱出してしまった患者は3例(33%)にみられた。
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