特集 上肢の骨壊死疾患治療-最新の知見-
Kienböck病に対する前腕骨短縮骨切り術
森谷 浩治
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1一般財団法人新潟手の外科研究所
キーワード:
キーンベック病(Kienböck’s disease)
,
前腕骨〔forearm bone(s)〕
,
短縮骨切り術(shortening osteotomy)
Keyword:
キーンベック病(Kienböck’s disease)
,
前腕骨〔forearm bone(s)〕
,
短縮骨切り術(shortening osteotomy)
pp.851-862
発行日 2023年8月19日
Published Date 2023/8/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001483
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田島が考案した前腕骨短縮骨切り術は,Hulténが指摘・実施した尺骨マイナス変異をゼロ変異にして,月状骨へ加わる反復小外傷を是正する“Niveauoperation”に端を発するが,施術効果としては前腕絶対長の短縮によって手関節屈筋・伸筋の同時収縮時にかかる長軸圧の軽減を獲得することを意図している。その作用は一次的なものかもしれないが,術後の一定期間,効果が持続して月状骨の再血行化やリモデリングが開始されれば,後はこの改善傾向が継続することを長期成績が示している。本法はいずれの病期のKienböck病に対しても適応があり,安定した除痛効果が長期間維持される。
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