思春期特発性側弯症の装具療法

思春期特発性側弯症（adolescent idiopathic scoliosis；AIS）の多くは保存療法が選択されるが，そのなかで装具療法は重要な治療法である。近年，Bracing in Adolescent Idiopathic Scoliosis Trial（BRAIST）1）の結果より，装具療法の重要性が再認識された。装具療法の目的は側弯カーブの矯正と進行防止および手術移行の抑制である。本稿では当センターにおいて2014～2019年にScoliosis Research Society（SRS）装具基準2）に準拠して行われたAIS装具療法の結果を踏まえ，装具療法の効果，注意点について文献的考察を加えて述べる。