連載 先生,そのエビデンス教えてください!
第7回
「二重手袋によりSSIが減少するのですか?」
内山 勝文
1
1北里大学医学部医学教育研究開発センター医療安全・管理学研究部門
pp.1412-1413
発行日 2022年12月19日
Published Date 2022/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001236
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手術で使用する手術用手袋は,医療従事者と患者の相互における感染リスクを軽減するためのバリアとして使用される。手術中の手袋における微小な穴(穿孔)の発生によって,患者側は手術部位感染症(surgical site infection;SSI),医療者側は患者からの血液媒介病原体の汚染リスクに曝されることになる。手術中の手袋の穿孔を防止することが感染のリスクを軽減させるためのポイントであり,外科的手術における手袋の二重装着を習慣付けることは,手術に関わる医療従事者にとって重要な感染防止策となる。特に整形外科手術における手袋穿孔の発生率は,他科の手術よりも高率に発生すると報告されているために,手袋の穿孔を起こす要因や,手袋を二重装着することの利点について十分に理解する必要がある。
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