特集 小児肘関節近傍骨折治療のコツと落とし穴
上腕骨遠位骨端離開
長尾 聡哉
1
,
根本 菜穂
2
1板橋区医師会病院整形外科
2埼玉県立小児医療センター整形外科
キーワード:
上腕骨遠位(distal humerus)
,
骨端離開(epiphyseal separation)
,
関節造影(arthrography)
Keyword:
上腕骨遠位(distal humerus)
,
骨端離開(epiphyseal separation)
,
関節造影(arthrography)
pp.663-670
発行日 2022年6月19日
Published Date 2022/6/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001042
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上腕骨遠位骨端離開は,Salter-Harris分類Ⅰ・Ⅱ型を呈する診断が困難な小児肘関節部外傷である。本症を疑ったら,① 正確な単純X線撮影および注意深い読影,② 補助画像診断(超音波検査・MRI),③ 全身麻酔下徒手整復・関節造影,の順で診断する。新鮮例は他の小児肘関節部外傷と同様に,経皮的鋼線固定あるいは観血的整復固定で治療するが,変形が遺残すると高率に内反肘変形・可動域制限をきたすため注意を要する。
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