連載 私の整形外科診療のコツ
第12回(最終回)
投球障害肩
岩堀 裕介
1
1あさひ病院スポーツ医学・関節センター
pp.324-339
発行日 2021年3月19日
Published Date 2021/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000564
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投球障害肩の局所病変の診断において,画像や身体所見に特異的なものは少なく,総合的な判断が求められる。その病変による疼痛を軽減することは重要であるが,その病変を結果的に生じさせた全身のコンディション,投球動作,環境といった因子を探り出して,そこにアプローチをしなければ根本的な解決にはならず,いったん疼痛が軽減・消失しても,早晩再発する。現時点で投球障害肩を簡単に診断して簡便に治療する方法は,残念ながら存在しない。つまり,投球障害肩の診療のコツは「コツコツ」と粘り強く診ることといえる。
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