特集 診療に活かす臨床検査活用術!知っていますか こんなこと、あんなこと
診る 大動脈弁狭窄症に合併する後天性von Willebrand症候群(Heyde症候群)
堀内 久徳
1
1東北大学加齢医学研究所
キーワード:
von Willebrand因子
,
消化管出血
,
心臓補助機器
,
大動脈弁狭窄症
,
ウエスタンブロッティング
,
血管形成異常
,
人工弁置換術
,
結腸疾患
,
ECMO
,
Heyde症候群
Keyword:
Aortic Valve Stenosis
,
Colonic Diseases
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Heart-Assist Devices
,
von Willebrand Factor
,
Blotting, Western
,
Extracorporeal Membrane Oxygenation
,
Angiodysplasia
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
pp.732-735
発行日 2019年8月9日
Published Date 2019/8/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2019313848
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<Point>1 止血因子フォンウィルブランド因子(von Willebrand factor:VWF)は巨大多量体として産生され、ずり応力依存的に分解され、適度な大きさになる。大きな多量体が止血機能に重要である。2 過度に強いずり応力が生じる大動脈弁狭窄症や機械的補助循環ではVWFの分解が亢進し、止血異常症である後天性フォンウィルブランド症候群となる。3 大動脈弁狭窄症や機械的補助循環では、脆弱な血管である消化管血管異形成を随伴することが多く、止血異常があるなかときに消化管出血をきたす。大動脈弁狭窄症と消化管出血の合併はHeyde症候群とよばれる。
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