術前術後管理
心臓血管手術後出血におけるリコンビナント活性型第VII因子製剤の有効性
富田 絵美
1
,
高瀬 肇
,
田島 啓一
,
末松 義弘
1筑波記念病院 麻酔科
キーワード:
部分トロンボプラスチン時間
,
プロトロンビン時間
,
心筋梗塞
,
心タンポナーデ
,
心臓補助機器
,
Fibrin Fibrinogen Degradation Products
,
僧帽弁
,
大動脈弁
,
大動脈弁狭窄症
,
大動脈瘤
,
動脈瘤-解離性
,
出血-術後
,
後向き研究
,
治療成績
,
国際標準化比
,
人工弁置換術
,
大動脈置換術
,
Fibrin Fragment D
,
遺伝子組換え型活性化血液凝固第VII因子
Keyword:
Aortic Aneurysm
,
Aortic Valve
,
Aortic Valve Stenosis
,
Aneurysm, Dissecting
,
Cardiac Tamponade
,
Fibrin Fibrinogen Degradation Products
,
Heart-Assist Devices
,
Myocardial Infarction
,
Mitral Valve
,
Prothrombin Time
,
Partial Thromboplastin Time
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Postoperative Hemorrhage
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
International Normalized Ratio
,
Fibrin Fragment D
,
Recombinant FVIIa
pp.735-739
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015395166
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心臓血管手術後の出血に対しリコンビナント活性型第VII因子製剤(A)を単回投与した8例を対象に、出血量や血液学的検査値について検討した。出血量はA投与後2時間の値を評価した。血液学的検査はプロトロンビン時間国際評準化(PT-INR)、活性化部分トロンボプラスチン(APTT)、フィブリン分解産物(FDP)、Dダイマー、フィブリノゲン、ヘモグロビン、血小板で、A投与後2時間に測定した値を用いた。また、A投与後48時間にわたり血液学的検査を行い、凝固能の評価を行った。投与前後2時間における輸血量も検討した。その結果、有効な止血を7例で認めた。出血量、PT-INR、APTT、EDP、DダイマーはA投与後に有意に改善した。生存退院できたのは5例(62.5%)で、死亡は3例あったが重大な血栓塞栓症による死亡はなかった。以上、Aは有用な止血薬であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015