特集 臨床シナリオに基づく外来診療スキルアップ~こんな外来患者さん、先生ならどうしますか?
肺循環疾患 人間ドックでTRPG高値を指摘されるも無症状の患者
谷口 泰代
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1兵庫県立姫路循環器病センター 循環器内科
キーワード:
三尖弁閉鎖不全症
,
心エコー図
,
人間ドック
,
肺高血圧症
,
肺動脈圧
,
心室圧
,
無症候性疾患
,
心房圧
,
圧較差
Keyword:
Echocardiography
,
Hypertension, Pulmonary
,
Multiphasic Screening
,
Tricuspid Valve Insufficiency
,
Ventricular Pressure
,
Asymptomatic Diseases
,
Atrial Pressure
pp.201-208
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2019007668
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心エコー図検査での三尖弁逆流圧格差(tricuspid regurgitant pressure gradient:TRPG) は流出路狭窄がない限り,ピーク三尖弁逆流速度(tricuspid regurgitant velocity:TRV) からBernoulli 式で計算される右房右室圧較差〔4V2 =脈波同期(peripheral gating:PG)〕 を示し,適切なright arterial pressure(RAP)(表1)を加えると推定肺動脈収縮期圧 (pulmonary artery systolic pressure:PASP)が求められる。TRV ≦ 2.5m/秒が正常 上限であり,> 3m/秒は異常値である1)。従って,肺高血圧,心不全などの手軽な指 標である。健常人でみられる場合には,以下の点に留意すべきである。
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