特集 成人先天性心疾患 正確な患者評価から適切な治療へ
治す TCPC conversionの適応決定と適切な手術時期
河田 政明
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1自治医科大学とちぎ子ども医療センター 成人先天性心疾患センター小児・先天性心臓血管外科
キーワード:
再手術
,
治療成績
,
Fontan手術
,
上下大静脈肺動脈吻合術
Keyword:
Reoperation
,
Treatment Outcome
,
Fontan Procedure
pp.531-535
発行日 2017年5月9日
Published Date 2017/5/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017220956
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機能的単心室に対するFontan手術の完成は,チアノーゼの解消により"生理的修復"ともよばれたが,穴あき(開窓)Fontan手術でのチアノーゼ残存はもちろん,特異なFontan循環に関連する種々の後遺症(特に続発症)の存在は生涯にわたる経過観察や追加治療介入の対象となる。特に初期に行われた右房-肺動脈吻合によるFontan手術原法は右房の進行性拡大から種々の後遺症の背景となることが判明し,最近のTCPC型手術への変換(TCPC変換:conversion)により臨床症状や予後の改善につながることが知られ,Fontan手術後の再手術の代名詞のように扱われている。しかしながら,その適応や介入時期,予後については不明な点が多い。
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