発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009346679
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Fontan手術に到達した左心低形成症候群(HLHS)34例の周術期因子と術後経過を検討した。その結果、手術時年齢は2.5±0.9歳であった。術後平均観察期間は39.6ヵ月で、手術死亡は認めず、遠隔死亡を2例に認め、累積生存率は5、10年ともに93.5%であった。同時期の段階的治療によるFontan手術に到達した右室性単心室49例との比較では、HLHS群は手術時年齢が低く、肺動脈径が小さい傾向を認めたが、術後成績は同等の結果が得られた。また、初回姑息手術の違いによる比較では、N-BT群がN-RV群に比べ、Fontan手術時の年齢が高く、ドレーン留置期間が有意に長かったが、その他の術前因子や手術成績、中期遠隔成績についてはN-BT群、N-RV群、bil PAB群の3群間で有意差は認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009