特集 循環器疾患を有する患者の妊娠・出産
治す 循環器疾患合併妊婦の麻酔
疋田 陽子
1
,
名古 崇史
,
角倉 弘行
1順天堂大学 医学部麻酔科学・ペインクリニック講座
キーワード:
血液循環
,
硬膜外麻酔
,
産科無痛法
,
子宮収縮剤
,
全身麻酔
,
帝王切開術
,
妊娠合併症-心臓血管系
,
自然分娩
,
産科麻酔
,
リスク
Keyword:
Blood Circulation
,
Anesthesia, Epidural
,
Anesthesia, General
,
Anesthesia, Obstetrical
,
Cesarean Section
,
Natural Childbirth
,
Oxytocics
,
Pregnancy Complications, Cardiovascular
,
Risk
,
Analgesia, Obstetrical
pp.387-391
発行日 2017年4月9日
Published Date 2017/4/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017201292
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妊娠および分娩は循環器系への影響が大きく女性にとって大きな負担であるが,循環器疾患を合併している女性はこれらの影響により生命の危機にさらされることもありうる。特に最近は,高齢妊婦の増加に伴い心疾患を合併した妊婦の割合が増えており,さらに先天性心疾患に対する治療成績の改善に伴い,先天性心疾患に対する手術後の妊婦も増えている。従って,これらの循環器疾患を合併している女性の妊娠経過中および分娩経過中は,産科医だけでなく麻酔科医や循環器内科医を含めたチームで診療にあたることが重要である。そして分娩方針の決定や麻酔方法の選択においては,チームのメンバーが知識や情報を提供しあって最善の方法を検討し,同時に緊急の帝王切開が必要になった場合の対応についても協議しておくことが望まれる。本稿では,心疾患合併妊婦の分娩方針の決定や麻酔方法の選択において,循環器内科の先生方に知っておいていただきたい事柄を麻酔科医の立場から解説する。
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