特集 CT、MRIを上手に循環器診療で使いこなせ!
治す CT/MRIの冠動脈情報に基づくリスク介入と薬物治療
野口 暉夫
1
1国立循環器病研究センター病院 冠疾患科
キーワード:
冠状動脈硬化症
,
MRI
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
冠血管造影
,
リスク評価
,
CT血管造影
,
血管石灰化
,
動脈硬化プラーク
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Coronary Artery Disease
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Coronary Angiography
,
Risk Assessment
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Plaque, Atherosclerotic
,
Vascular Calcification
pp.271-276
発行日 2017年3月9日
Published Date 2017/3/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017164744
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冠動脈ハイリスクプラークの破綻による急性冠症候群(急性心筋梗塞・不安定狭心症・冠動脈突然死)は,個人の生活の質を損なうだけでなく社会負担を著しく増加させる。平成20年厚生労働省調査では,心筋梗塞・狭心症の総患者数は80万強と報告されており,冠動脈疾患の発症率低下による医療費軽減のためには,ハイリスク患者の同定と,それに続く先制医療が必要である。冠動脈CT血管造影(CT angiography;CTA)は狭窄度判定に留まらず,プラークの組織性状を評価できる大きな利点ももっている。一方,核磁気共鳴(magnetic resonance;MR)を用いた非造影TI強調画像による冠動脈プラーク評価に関する研究も注目されている。本稿では,CTおよびMRを用いた冠動脈プラーク組織性状評価によるリスク層別化と,それに続く薬物介入について概説する。
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