特集 Q&Aでおさえるvascular imaging最重要ポイント
大動脈 Marfan症候群とEhlers-Danlos症候群との臨床像や画像上の違いについて教えてください
佐久間 亨
1
1東京慈恵会医科大学 放射線医学講座
キーワード:
Ehlers-Danlos症候群
,
Marfan症候群
,
鑑別診断
,
胸部CT
Keyword:
Ehlers-Danlos Syndrome
,
Diagnosis, Differential
,
Marfan Syndrome
pp.290-291
発行日 2017年3月26日
Published Date 2017/3/26
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2017167689
- 有料閲覧
- 文献概要
1.Marfan症候群は関節弛緩を伴う四肢の延長,高身長,水晶体偏位による視力低下,胸郭変形などの特徴的な症状が見られるのに対し,血管型Ehlers–Danlos症候群(EDS)は若年では薄い皮膚,内反足,手指の過伸展性など症状が軽微であり,60%が消化管破裂や周産期子宮破裂,動脈瘤破裂や解離など重篤な症状にて初めて診断される2.Marfan症候群は大動脈基部病変の頻度が高く,進行度の指標とされるのに対し,血管型EDSにおいては中小動脈における動脈瘤や解離,破裂の頻度が高い3.Marfan症候群は早期からの積極的な外科治療により一般人と等しい平均寿命が得られるのに対し,血管型EDSでは内視鏡検査やカテーテル検査,外科治療などの侵襲的操作はできる限り避ける必要がある
Copyright© 2017 MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.