特集 スポーツ診療における画像診断-医療安全上必要なコツと落とし穴-
部位ごとのスポーツ外傷・障害 手関節
麻生 邦一
1
1麻生整形外科クリニック
キーワード:
骨折
,
MRI
,
手関節
,
スポーツ障害
,
X線CT
,
手首外傷
,
橈骨骨折
,
舟状骨(手)
,
三角線維軟骨
,
有鉤骨
Keyword:
Athletic Injuries
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radius Fractures
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Wrist Injuries
,
Wrist Joint
,
Scaphoid Bone
,
Hamate Bone
,
Fractures, Bone
,
Triangular Fibrocartilage
pp.1166-1171
発行日 2019年11月19日
Published Date 2019/11/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2020041699
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手関節は8個の手根骨と2個の長管骨からなり,橈骨手根関節,尺骨手根関節,遠位橈尺関節,手根中手関節と4つの関節を作っており,構造も機能も複雑である。手関節の外傷はその構造が複雑なだけに,他部位に比べ診断が難しい。X線検査にて,側面像や斜位像などは骨が重なり異常所見をみつけにくく,骨折診断に難渋することが多い。外来診療においては,まずX線検査を行い,精査を必要とする場合には,CT,MRI,関節造影などを駆使して確定診断に至るが,近年超音波検査の進歩によって,より精細な診断が可能となった。骨折を見逃さないコツは,受傷機転・局所所見から骨折があるはずだと認識して追及する姿勢をもつことであると考える。本稿では,骨折とTFCC損傷の診断について,症例を中心に見逃さないコツと落とし穴について述べる。
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