特集 半月板損傷治療の最新情報
半月板損傷治療の現状と課題 逸脱外側半月板に対する鏡視下centralization法
古賀 英之
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1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科運動器外科学
キーワード:
関節鏡法
,
膝半月
,
縫合法
,
仰臥位
,
治療成績
,
変形性膝関節症
,
手術時体位
,
スーチャーアンカー
,
半月損傷
,
円板状半月板
Keyword:
Tibial Meniscus Injuries
,
Arthroscopy
,
Menisci, Tibial
,
Suture Techniques
,
Supine Position
,
Treatment Outcome
,
Osteoarthritis, Knee
,
Suture Anchors
pp.256-265
発行日 2018年3月19日
Published Date 2018/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018156966
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外側半月板(LM)の逸脱はhoop機能の破綻を意味し、半月板の荷重分散機能が失われることから軟骨変性を促進し、変形性膝関節症(膝OA)の進行と相関があることが報告されている。筆者らはLM切除後にLMが逸脱し、LMの機能不全が原因で膝OAや軟骨損傷をきたしていると考えられる症例や、初回手術でも解剖学的修復が不可能なLM逸脱例、円板状半月板の症例に対し、LMを膝窩筋腱裂孔の前方でアンカーを用いて鏡視下に内方化することにより半月板の逸脱を修復・予防する鏡視下centralization法を考案し、その良好な短期成績を報告した。最近では、後根部断裂や放射状断裂で解剖学的に修復が可能であっても半月板の変性があり、縫合のみでは強度が不十分と考えられる症例、半月板の消失した外側コンパートメントの膝OAに対しても同法の適応を拡大させ、短期ではあるが良好な結果が得られている。
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