連載 大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意
第4回 抗不整脈薬によるリズムコントロール
大塚 崇之
1
1心臓血管研究所付属病院循環器内科
pp.524-529
発行日 2025年5月9日
Published Date 2025/5/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001906
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現在では,心房細動に対するリズムコントロール(洞調律維持治療)の第一選択は,すでにカテーテルアブレーションが主流となってきている。筆者が心臓血管研究所で過ごした2000年代前半のレジデント時代は,肺静脈隔離術も確立されておらず,抗不整脈薬に触れる機会が多く存在した。当時,山下先生はイオンチャネルに関した基礎研究とともにJ-RHYTHMなどの臨床試験にも従事されていたこともあり,「抗不整脈薬を用いた心房細動のリズムコントロールは症例に応じていかに薬剤を使い分けるか?」は不整脈医にとってホットなトピックスであったと同時に,AFFIRM試験などの臨床研究の結果により,抗不整脈薬の限界も見えはじめていた時期であった。

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