特集 もう迷わない! 循環器薬物処方〜若手医師へ贈る熟練医の処方の考え方
Ⅰ 循環器薬の特徴について識る
5. 狭心症治療薬(硝酸薬•冠拡張薬)
杉田 洋
1
,
塩島 一朗
1
1関西医科大学内科学第二講座
キーワード:
硝酸薬
,
ニコランジル
,
血管拡張薬
,
狭心症発作の寛解と予防
,
虚血性心疾患
Keyword:
硝酸薬
,
ニコランジル
,
血管拡張薬
,
狭心症発作の寛解と予防
,
虚血性心疾患
pp.27-31
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001385
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硝酸薬の虚血性心疾患に対する使用はおおむね150年にわたる長い歴史がある。1867年にLauder BruntonはLancet誌に狭心症の治療薬として硝酸薬である亜硝酸アミルを最初に報告した。1879年にWilliam Murrellは,ダイナマイトの原料であるニトログリセリン(NG)の爆発性をなくし,狭心症治療薬として推奨した。以後,硝酸薬は狭心症発作の寛解という点において大きな役割を果たしてきたが,長期予後改善を示したエビデンスは乏しい。本稿では冠動脈を含む血管拡張作用を有する硝酸薬ならびにニコランジルについて解説する。Ca拮抗薬も血管拡張作用を有するが,詳細は他稿を参照されたい。
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