今月の主題 循環器薬の使い方 2009
頻用される循環器薬の使い方
冠拡張薬(硝酸薬,ニコランジル,Ca拮抗薬)
足利 貴志
1
1横浜南共済病院循環器内科
pp.42-45
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103732
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ポイント
●硝酸薬は,冠攣縮性,労作性狭心症いずれの狭心症においても発作の緩解に有効である.長期投与に伴う耐性の問題があり,心筋梗塞後では短期もしくは心不全合併例に使用される.
●ニコランジルは,冠攣縮性,労作性,不安定狭心症いずれにも有効である.K+チャネル遮断薬であるSU薬の服用が,ニコランジルのKATPチャネル開口作用を減弱させる可能性がある.
●Ca拮抗薬は冠攣縮性狭心症に対する第一選択薬である.Ca拮抗薬を降圧薬として使用することの利点は,降圧効果に優れていることに加えて,臓器保護的に働き,糖脂質代謝への悪影響がないことである.
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