特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[頸部領域]
頸動脈プラークイメージング
土屋 一洋
1
,
五明 美穂
2
1JR東京総合病院 放射線科
2杏林大学医学部 放射線医学教室
キーワード:
頸動脈(carotid artery)
,
プラーク (plaque)
,
MRI(magnetic resonance imaging)
Keyword:
頸動脈(carotid artery)
,
プラーク (plaque)
,
MRI(magnetic resonance imaging)
pp.80-84
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001261
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▶ 頸動脈プラークは脳梗塞や一過性脳虚血発作(transient ischemic attack;TIA)の原因として重要である。
▶ 脳虚血はプラークの被膜の破綻とプラーク内容物や表面に形成される血栓の遊離で惹起される。従ってMRAで描出される内腔に加え,プラークの内部性状を描出する画像がリスク予知に必要であり,さらに被膜を評価する画像も望まれる。
▶ 診断のKeyとなる撮像を以下に記す。
・3D–TOF法MRA:元画像もプラークの被膜や性状の評価で重要。
・black–blood法プラークイメージング:脂肪抑制を併用し,血流を低信号にした高分解能撮像。double IR法やradial scanも使われるが最近は可変フリップ角での3D–TSE法(SPACE,VISTA,Cubeなど)が主流。従来,T1/T2強調像,プロトン密度強調像のセットが重視されてきたが,T1強調型の情報量が多い。心電図や脈波との同期は最近では一般的ではない。受信コイルは表面コイルよりneurovascular coilで左右同時に十分な画質が得られる。
・そのほか:T1強調型black–blood法とGd造影の組み合わせで活動性が評価可能。bone imagingの応用で石灰化が描出できる。
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