特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[胸部領域]
乳房
久保田 一徳
1
,
森 美央
2
,
藤岡 友之
2
1獨協医科大学埼玉医療センター 放射線科
2東京医科歯科大学病院 放射線診断科
キーワード:
乳房MRI(breast MRI)
,
画像診断(diagnostic imaging)
,
超高速dynamic MRI(ultrafast dynamic MRI)
Keyword:
乳房MRI(breast MRI)
,
画像診断(diagnostic imaging)
,
超高速dynamic MRI(ultrafast dynamic MRI)
pp.85-87
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001262
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▶ 造影乳房MRIでは乳房専用コイルを用いて,腹臥位での両側乳房撮像を行う。乳癌は早期に強い増強効果を呈することから,造影早期相(造影剤注入後1~2分以内)での評価が最も重要である。造影dynamic studyは脂肪抑制高速型3D–GRE(gradient echo)法で,1フェーズ1~2分以内,面内解像度は1mm以下,スライス厚は1~3mm以下での撮像が推奨されている。
▶ 造影早期相をmaximum intensity projection(MIP)表示することは病変の検出,病変の部位の把握および背景乳腺の状態との対比を行うためにきわめて重要である。
▶ 背景乳腺の増強効果(background parenchymal enhancement;BPE)は病変の検出能にかかわるため,必ず報告書に記載する。BPEは月経に依存し,月経開始後7~14日での撮像で最も少ないとされている。スクリーニング目的などで撮像日程の制限がないときは時期を合わせた撮像を行うべきである。
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