特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[頸部領域]
頸部深部間隙
木曽 翔平
1
,
田中 宏子
1
1がん研究会有明病院 画像診断部
キーワード:
頸部深部間隙(fascia and spaces of the neck)
Keyword:
頸部深部間隙(fascia and spaces of the neck)
pp.73-79
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001260
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▶ 頸部深部間隙では部位によって発生しやすい疾患頻度は異なるが,解剖・構成要素から類推しやすい疾患が多数存在し,複数の間隙で共通するものが多い。
▶ それらには唾液腺腫瘍,神経原性腫瘍(神経鞘腫,神経線維腫,傍神経節腫など)や神経周囲進展,脂肪性腫瘍(脂肪腫,spindle cell lipoma,liposarcomaなど),リンパ節病変(反応性,炎症/感染,転移,悪性リンパ腫を含むリンパ増殖性疾患など),筋群発生病変(筋炎,骨化性筋炎,横紋筋肉腫を含む軟部組織肉腫など),骨病変(齲歯などの感染性病変,腫瘍・腫瘍類縁疾患),血管系病変(動脈瘤,解離,血管奇形,carotidynia,血管炎など),鰓裂嚢胞などがある。
▶ ここでは頸部深部間隙の一部とそこに存在する解剖・構成要素,代表的疾患,疾患由来の同定法など,代表的な疾患や特徴的な画像を例に紹介する。
▶ 取り上げる主な間隙は, ・傍咽頭間隙(parapharyngeal space;PS) ・頸動脈間隙(carotid sheath;CS) ・咀嚼筋間隙(masticator space;MS) ・頬間隙(buccal space;BS)である。
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