特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[頭部領域]
下垂体
塚本 太朗
1
,
三木 幸雄
1
1大阪公立大学大学院医学研究科 放射線診断学・IVR学
キーワード:
下垂体(pituitary gland)
,
異所性後葉(ectopic posterior pituitary)
,
Dynamic造影MRI(Dynamic contrast enhanced MRI)
,
サブトラクション像(subtraction image)
Keyword:
下垂体(pituitary gland)
,
異所性後葉(ectopic posterior pituitary)
,
Dynamic造影MRI(Dynamic contrast enhanced MRI)
,
サブトラクション像(subtraction image)
pp.68-72
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001259
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▶ 下垂体はサイズが小さく,骨や副鼻腔内の空気と接していること,内頸動脈が近傍を走行していることからMRI撮像には工夫が必要である。
▶ 高空間分解能の画像を得るために,スライス厚は3mm以下,大きなマトリクス(256×256以上),小さなfield of view(20cm以下)で撮像する。
▶ gradient echo系は磁化率アーチファクトのため適さず,spin echo法,fast spin echo法での撮像が一般的である。
▶ 後葉の高信号を観察するためには,矢状断では周波数エンコード方向を前後にし,近傍の骨髄脂肪のchemical shift artifactが下垂体と重ならないようにするか,脂肪抑制を用いる。
▶ 冠状断では位相エンコード方向を上下にし,内頸動脈のflow artifactが下垂体に重ならないようにする。
▶ Dynamic造影MRIではガドリニウム造影剤を急速に注入し(4mL/sec以上),短時間の撮像を繰り返す。通常,fast spin echo法の冠状断像を撮像する。
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