増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅴ.頭頸部
副咽頭間隙腫瘍
四宮 弘隆
1
,
丹生 健一
1
1神戸大学大学院医学系研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
pp.296-301
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102851
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画像診断の狙い
副咽頭間隙とは,咽頭収縮筋,耳下腺,頭蓋底,翼突筋などに囲まれた逆円錐型のpotential spaceである。副咽頭間隙腫瘍は比較的稀な疾患であり,頭頸部腫瘍の0.5%とされる1)。副咽頭間隙腫瘍の画像診断において重要な点は,腫瘍発生部位の診断,特に腫瘍が耳下腺由来のものか否かを鑑別することと,腫瘍と周囲組織の境界を明確にして腫瘍の進展範囲を決定することである。鑑別疾患としては主に,耳下腺深葉腫瘍,神経原性腫瘍(迷走神経,交感神経,舌下神経),他領域から進展した腫瘍が挙げられる1)。
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