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▶ 磁気共鳴脳槽撮影(magnetic resonance cisternography;MR cisternography),および脳底動脈に平行な解剖撮像(basi–parallel anatomical scanning;BPAS)は,いずれも頭部領域におけるMR hydrography,すなわち液体のみを高信号,それ以外を低信号にした二値化コントラストの画像である。
▶ もともとMR hydrographyを脳表に応用して,脳溝や脳回の解剖構造を明瞭に画像化する脳表解剖撮像(surface anatomy scanning;SAS)という手法があったが,それを椎骨脳底動脈に応用したのがBPASと解釈される。
▶ MR hydrographyを得る撮像シーケンスとして主にはシングルショット高速スピンエコー(single shot fast spin echo;SSFSE)法が好んで用いられるが,施設によってはconstructive interference in steady state(CISS)法に代表されるtrue FISP法を用いることもある。
▶ MR cisternographyでは薄いスライスが得られる3D法を用いるが,SSFSE法の場合は,撮像時間を短くするという観点から繰り返し時間(time of repetition;TR)を短くする必要があり,そのために縦磁化を強制的にもどすRFパルスを加える。この縦磁化をもどすパルスがメーカーによりDRIVE(フィリップス社),Fast Recovery(GE社),T2 plus(キヤノン社),Restore(シーメンス社)などと呼称されており,MR cisternographyの代名詞としても使用される。
▶ BPASではスライス厚2~3cm程度の2Dシングルスライス法を用いる。
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