連載 特集アドバンストコース
『Vol.36 10月号』透析患者の画像診断
対馬 義人
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1群馬大学大学院医学系研究科 放射線診断核医学
pp.287-292
発行日 2021年2月26日
Published Date 2021/2/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000565
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わが国では国際的にみて人口当たりの透析患者が多いことはよく知られており,また年々増加している。長期透析患者にはさまざまな合併症を生じるが,その多くは画像診断の対象となる。すぐに思い浮かぶのが腎癌の発生だが,出血・感染などによって修飾された多数の嚢胞に混じる腎癌のスクリーニングにはいつもイライラさせられる。最も多く認められるacquired cystic disease–associated renal cell carcinoma(ACD–associated RCC)は,典型的には「造影効果があるかどうか迷う程度の淡い造影効果しかないことが多い」という事実から,特に慎重な読影が求められる。FDG–PET/CTの有用性は意外に高いかもしれず,さらなる研究が待たれる。
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