特集2 呼吸器疾患の別の顔−「典型例とちょっと違う」に気付く−
薬剤性肺障害の別の顔
西山 晃
1
,
遠藤 正浩
1
,
藤本 肇
1
1千葉大学医学部附属病院 画像診断センター
キーワード:
薬剤性肺障害(drug–induced lung injury)
,
分子標的薬(molecular targeted drug)
,
免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor)
,
CT(computed tomography)
Keyword:
薬剤性肺障害(drug–induced lung injury)
,
分子標的薬(molecular targeted drug)
,
免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor)
,
CT(computed tomography)
pp.278-283
発行日 2021年2月26日
Published Date 2021/2/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000563
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近年の薬剤の開発,特に悪性腫瘍に対する化学療法(抗癌剤)の発達・進歩は目覚ましく,分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor;ICI)などの新たな薬剤の上市と適応の拡大により,その有害事象である薬剤性肺障害の発症件数は,増加している。悪性腫瘍に対する治療を行っている医療機関においては,薬剤性肺障害はもはや除外診断ではなく,積極的に疑うべき疾患である。新規薬剤は,従来の殺細胞性抗癌剤よりも薬剤性肺障害の発症頻度が高く,また今までと異なった臨床経過や画像所見を呈することがある。本稿では近年,実臨床で広く用いられている代表的な新規薬剤による肺障害の画像を提示する。
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