特集 誰にも聞けないIVRの基本:基本手技〜部位別血管カテーテルの選択と挿入法
部位別血管カテーテルの選択,挿入のコツと造影法
脳血管撮影手技
清末 一路
1
,
井手 里美
2
,
徳山 耕平
2
1大分大学医学部附属病院 放射線部
2大分大学医学部附属病院 放射線科
キーワード:
脳動脈(cerebral artery)
,
血管造影(angiography)
,
脳血管内治療(neuroendovascular therapy)
Keyword:
脳動脈(cerebral artery)
,
血管造影(angiography)
,
脳血管内治療(neuroendovascular therapy)
pp.716-727
発行日 2020年7月26日
Published Date 2020/7/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000313
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ほかの部位・領域と同様に,CTやMRIなどの低侵襲診断機器の進歩と普及に伴い,純粋な診断目的で脳血管撮影を行うことは少なくなってきた。しかし,血管性病変のgold standardは今でも血管造影であり,特に動静脈奇形などのシャント系疾患では治療方針決定のためには必須の検査である。また,鼻出血に対する塞栓術や頭頸部腫瘍に対する動注化学療法などの頭頸部のIVRに加えて,近年では脳動脈瘤の塞栓術などの脳血管内治療が増加している。特に急性期脳塞栓症に対する再開通治療がデバイスの普及やランダム化試験での有効性が認められたことなどから世界的に急増し,脳血管にカテーテルを挿入する機会は増加傾向にあると思われる。脳血管にカテーテルを挿入することは,技術的には難しくないが他部位に比べて症候性合併症を起こすリスクは高く,安全かつ確実に手技を行うことは非常に重要である。
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