Japanese
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特集 神経系疾患の診断法・2
脳血管撮影(第1編)
Cerebral Angiography
佐野 圭司
1
Keiji Sano
1
1東大脳神経外科
1Univ. of Tokyo, Dep't. of Neurosurgery
pp.40-49
発行日 1956年4月15日
Published Date 1956/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901502
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脳血管撮影
脳血管撮影(l'angiographie cérébrale11),12),cerebral angiography)はリスボンの精神神経学者Antonio Egas Monizと外科医AlmeidaLimaの協力により1926年11月始められ,前者により1927年7月最初の発表12)を見たのである。脳室撮影や気脳撮影に10年近くも遅れて世に現われたこの方法はまず欧州75)とわが国52)58)で,ついで米国22)で次第に地歩をかため,その手技の改良発達,適応の拡大精選を経てついに前二者に伍して脳,神経外科におけるもつとも重要な診断法のひとつとなつた。
脳血流は頸動脈と椎骨動脈とによつて支えられているのであるから,脳血管撮影は頸血管撮影(carotid angiography)と椎骨血管撮影(vertebral angiography)とに分けられる。そして各々に動脈撮影(arteriography)と静脈撮影(phlebography)とを区別することができる。
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