Japanese
English
経験と考察
脊椎手術後硬膜外血腫に対するダブルドレーン灌流
Perfusion by double drain for postoperative epidural hematoma
小島 利協
1
,
大藤 勇樹
1
T. Kojima
1
,
Y. Oto
1
1磯子中央病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Isogo Central Hospital, Yokohama
キーワード:
perfusion
,
double drain
,
postoperative epidural hematoma
Keyword:
perfusion
,
double drain
,
postoperative epidural hematoma
pp.1283-1289
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_1283
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は じ め に
脊椎手術後硬膜外血腫(術後血腫)の発症頻度は低いが,常に念頭におくべき合併症の一つである.早期血腫除去術で改善することが多いが,麻痺やしびれが遺残することがある1~3).手術対象患者の高齢化により抗凝固薬内服患者が増え,椎体骨折や脊柱変形に対する長範囲除圧固定術を行うことが多くなり,術後血腫の発症頻度は高くなった.当科でも症候性術後血腫が頻発した時期があり,血腫除去術後の再発を何度か経験し,その予防と治療のためにダブルドレーン灌流を考案した.血腫除去術の際に再発予防のため手術室で導入するダブルドレーン灌流と,血腫高リスク例にダブルドレーンを留置したドレーン抜去前発症例に対して病室で導入するダブルドレーン灌流がある.

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