Japanese
English
経験と考察
メトトレキサートnaïve関節リウマチ患者におけるメトトレキサート皮下注製剤の早期治療効果
Early therapeutic effect of subcutaneous methotrexate in methotrexate-naïve patients with rheumatoid arthritis
若林 弘樹
1
,
西岡 洋右
2
,
半田 忠幹
1
,
中島 亜矢子
3
,
長谷川 正裕
1
H. Wakabayashi
1
,
Y. Nishioka
2
,
T. Handa
1
,
A. Nakajima
3
,
M. Hasegawa
1
1三重大学大学院整形外科
2西岡記念セントラルクリニック
3三重大学リウマチ膠原病センター
1Dept. of Orthop. Surg., Mie University Graduate School of Medicine, Tsu
キーワード:
RA
,
patient not using methotrexate
Keyword:
RA
,
patient not using methotrexate
pp.1279-1281
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_1279
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は じ め に
関節リウマチ(RA)の治療はメトトレキサート(MTX)を中心とした抗リウマチ薬で加療するphase Ⅰ,生物学的(Bio)製剤もしくはヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬を中心に加療するphase Ⅱ,phase Ⅱ不応例でBio製剤もしくはJAK阻害薬の切替治療を行うphase Ⅲがあり,治療効果を確認しながら3~6ヵ月でphaseごとに治療していくリコメンデーションに従い,tight controlをすることで早期に疾患活動性の改善を試みる1).RA患者の予後はBio製剤の登場により大きくかわってきたが,Bio多剤無効による治療困難例(D2TRA)は難渋する2).一方,初期治療の失敗がD2TRAの原因となることが報告されており,初期治療の重要性が指摘されている3).RA治療のアンカードラッグであるMTXの皮下注製剤(MTXsc)はバイオアベイラビリティ(生物学的利用能:投与された薬剤の全身循環血中到達および作用能)が内服製剤(MTXpo)と比較して高く,早期の治療効果が得られることが報告されている4).本研究では,MTX naïve RA患者におけるMTXscの早期治療効果について検討した.

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